aquariumのはなし

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アクアリウムにおける硝酸塩の除去を深堀りします

アクアリウムを維持する上で、水質管理は非常に重要です。バクテリアの硝化サイクルによってアンモニア亜硝酸塩は、硝酸塩へと無害化されていきますが、それでも硝酸塩は高濃度になると魚や植物に悪影響を及ぼす可能性があります。本記事では、アクアリウムにおける硝酸塩の除去について深堀りします。

アクアリウムにおける硝酸塩の除去

 

はじめに

硝酸塩を水槽から除去する方法については水換えが一般的ですが、以下のようにいくつかの方法がありますので、順に記載していきます。

  1. 水換え
  2. 水草の育成
  3. アクアポニックス
  4. 脱窒
  5. 吸着除去

 

水換え

水換えは、アクアリウムにおいて一般的な硝酸塩の除去の方法です。
定期的な水質検査を行い、硝酸塩が増加した場合は、飼育水の一部を排出し新しい水で水換えを行って除去します。

水換えは、水換えのタイミングや量も重要ですが、新しい水の状態にも気を付けます。新しい水は、魚に有毒なカルキ抜きしていることはもちろんですが、水を追加する水槽の水と温度がほぼ同じこと、PHもかけ離れていないことが重要です。

 

水草の育成

アクアリウム水槽内で水草を育成することで、硝酸塩を除去することができます。
これは水草が成長する際に硝酸塩を養分として吸収するためです。特に浮草やマツモはアンモニア亜硝酸塩、硝酸塩を吸収することで知られています。
また、成長の早い有茎草も養分をたくさん必要とするため硝酸塩も吸収します。

 

アクアリウムにおける硝酸塩の除去

アクアポニックス

アクアポニックスとは、純粋にアクアリウムの手法ではなく、農作物を育成する手法です。アクアリウムに応用して、ハイドロテラリウム用などの観葉植物で硝酸塩を除去することができます。

アクアポニックスとは何か?

アクアポニックスは、持続可能な農業方法の一つであり、アクアリウムと植物栽培を組み合わせることで、自宅で新鮮な野菜やハーブを育てることができます。アクアポニックスは、魚が排出するアンモニアを植物が利用し、植物が栄養を吸収した後、浄化された水が再び魚の生息地に戻るという循環システムです。これにより、魚の餌となる昆虫や微生物が植物によって供給され、環境負荷も低減されます。

アクアポニックスのアクアリウム

アクアリウム水槽内に簡易的なアクアポニックスの仕組みを作り、植物にアンモニアなどを栄養として吸収させることで結果、硝酸塩が増加しにくい環境を実現することができます。アクアリウム用品としてイージーポニックスというアクアポニックスを水槽内に簡単に作れるキットが発売されています。

 

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アクアリウムにおける硝酸塩の除去

脱窒

脱窒と呼ばれる特殊なバクテリアによる硝酸塩を分解する方法もあります。

脱窒とは何か?

脱窒とは、アクアリウム内の硝酸塩を無害な窒素ガスである窒素に変換する過程です。硝酸塩は硝化バクテリアによって亜硝酸塩に酸化され、次に別のグループのバクテリア脱窒細菌)によって窒素ガスに還元されます。脱窒アクアリウム内の水質を改善し、硝酸塩の濃度を低下させる効果があります。

脱窒のプロセス

脱窒は複数のステップで行われます。まず、脱窒細菌は亜硝酸塩を酸素の代わりに利用し、窒素ガスに変換します。このプロセスは通常、アクアリウム内の水中で行われます。ただし、窒素ガスは大気中に逃げやすいため、脱窒が完全に行われるまでには時間がかかる場合があります。

脱窒の促進方法

アクアリウム内の脱窒を促進するためには、以下の方法が効果的です。

1. 適切な水中条件の維持

脱窒細菌は酸素を必要としないため、アクアリウム内の水中に適度な酸素供給を確保する必要があります。良好な水中循環や酸素供給システムを利用して、酸素の供給を確保しましょう。

2. 適切なフィルターシステムの使用

生物フィルターやフィルターメディアには、脱窒を促進するための適切な環境を提供することができます。脱窒を促進するためには、特定のフィルターメディアを使用することが有効です。
一般的に、脱窒バクテリアが生息するための特別なメディアとして、デナイトライフィア(Denitrifying media)が使用されます。デナイトライフィアは高い表面積と特殊な構造を持ち、脱窒細菌の生育に適した環境を提供します。これらのメディアをフィルターシステムに導入することで、脱窒の効率を向上させることができます。
ただし、外部フィルター等へ導入して脱窒を行うことは難しいことが多いです。

3. 脱窒を考慮したフィルター

通常のバクテリアによる硝化サイクルに加えて脱窒までを考慮したフィルターは、日本国内では、トット(TOTTO) パーフェクトフィルター シリーズになります。
商品説明で「還元」として説明してある部分が、脱窒の作用で硝酸塩を窒素ガスに変換しています。
パーフェクトフィルター シリーズのろ材は定期的な交換が推奨されていて7~10か月で交換する必要があります。

 

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吸着除去

硝酸塩は吸着除去することもできます。よく利用されているのはブルカミア・ソイルになると思います。ブルカミア・ソイルは吸着系ソイルで水換えをほとんど行わないでアクアリウムを楽しむことができます。
ただし、底面フィルターを使用することが前提になりますので、一般的な水草用のソイルと同じような扱いにはならないです。水草も育ちにくいようです。
また、1年で交換することが推奨されているので低床に使うと必然的に1年で水槽リセットということになります。

 

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アクアリウムにおける硝酸塩の除去

まとめ

硝酸塩の除去については、一般的な水換え以外にもいくつかの方法があります。硝酸塩の除去の方法のいくつかを正しく知り、アクアリウム内で機能させることにより、水換えの頻度を減少させることができます。ほったらかし系アクアリストとしては、水換えも可能な限り行いたくないので、いろいろな方法を深掘っています。もちろん幾つか自身の水槽で試したものもあります。

 

音声動画

記事を読むのが苦手な方に記事と同じ内容の音声動画を作成しました。

空いてる時間に、ご視聴ください。

「知らないと損-アクアリウム解説 3 硝酸塩の除去」

youtu.be

 

参考記事

アクアリウムにおけるアンモニア、硝酸塩、亜硝酸塩の毒性と無害化

 

アクアリウムにおけるバクテリアの硝化サイクル

 

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